褥瘡マネジメント加算の留意点もチェック
適切な運用が求められる
PDCAサイクル
褥瘡マネジメント加算の留意点をチェックしましょう。褥瘡マネジメント加算は褥瘡ケアの質向上を目的にした加算です。目的を果たすためには褥瘡ケア計画の作成(Plan)、その計画に基づいた褥瘡ケアの実施(Do)、実施内容の評価(Check)、結果を踏まえた計画の見直し(Action)といった一連の流れ(PDCAサイクル)を構築し、継続的に管理していかなければなりません。
対象者と評価のタイミング
褥瘡マネジメント加算Ⅰは原則として施設の利用者全員が対象になります。その上で、利用者ごとに大臣基準第71号の2イに掲げる要件を満たした場合に算定できるものです。なお、その際は褥瘡マネジメント加算ⅡまたはⅢを算定する者については除外されます。大臣基準第71号の2イの評価については、別紙様式5を用いて行われます。施設入所時の評価については大臣基準第71号の2イの(1)~(4)までの要件に適合し、各都道府県知事に届け出た日に属する月、および当該月以降の入所者は入所時に評価が行われます。届け出の月より前に入所していた場合は、これまでの介護記録などを参考にして入所時の評価を行います。
情報提出
評価結果などの情報を提出する際は、科学的介護情報システムLIFEを用いて行います。提出した情報は国民の健康保持増進や能力の維持向上を目的に活用されます。
褥瘡ケア計画の作成
大臣基準第71号の2イにおける褥瘡ケア計画は、各種ガイドラインに沿って作成します。褥瘡管理に関する事項に対して職員が共同して取り組むべき事項や、利用者の状態確認を行う頻度などを検討しなければなりません。地域密着型介護福祉施設サービスにおいては、施設サービス計画の中に褥瘡ケアに関する事項を組み込む場合、その記載内容をもって褥瘡ケア計画の作成に代えることができるものとします。その際は、下線や枠などを用いて他の記載とは区別できるようにしておかなければなりません。
褥瘡ケア計画の運用
褥瘡ケア計画に基づいた取り組みを実施する際は施設の利用者または家族に対して説明し、同意を得なければなりません。褥瘡ケア計画の見直しについては、実施上の問題があれば直ちに行うことが求められます。
褥瘡マネジメント加算Ⅱについて
褥瘡マネジメント加算Ⅱは、褥瘡マネジメント加算Ⅰの算定要件を満たす施設において、入所時に褥瘡の発症リスクが高いと判断された利用者について、別紙様式5を用いて評価を行い、当該月に一定基準以上の褥瘡が発症しなかった場合に所定単位数の加算がされます。入所時にすでに褥瘡があった利用者については、治療後に褥瘡の再発がなかった場合に算定できます。
褥瘡への関わり方をもっと学びたい介護士におすすめ
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介護士ができるのは予防ケアのみ
褥瘡の処置は医療行為になるので、介護士ができるのは予防ケアのみです。自分の行為が医療行為に該当しないように注意してください。褥瘡の原因や症状についても確認しておきましょう。